ぴこのねごと

さあ、つかの間の現実逃避へ。 旅とフラと時々経理の話

フィンランドHEL YEAH! ダンジョンへ突入 Day2

   今日は、別日程でヘルシンキに来ている友人に同行させてもらい、オラヴィ城へ向かいます。ヘルシンキ中央駅から7時23分発の特急に乗ります。

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 途中、眠くなってきていたのですが、橋からオラヴィ城が見えて、一気にテンションが上がりました。

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 湖水地方にあるサヴォンリンナ駅に11時27分に到着です。

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 サヴォンリンナ駅を降りると、ヘルシンキより寒い…。そういえば途中、車窓から凍った湖を見たことを思い出しました。よくよく見れば、サヴォンリンナでも凍ってました。

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    サヴォンリンナについては、ほとんど情報がないのと、思ったより寒かったため、腹ペコで歩き回る余裕はないと判断し、駅前のフィンランドのチェーン店コティピザにて早々にお昼ご飯。後で分かりましたが、お城への道すがらホテルの1階とかにレストランやカフェがありました。

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   腹ごしらえもできたので、お城へ向かって出発。寒いのですが日差しはきついです。湖は太陽で白く光り、とても美しいです。

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 しばらく歩きますと、見えてきました!

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 私のイメージではお城というよりも要塞に見えます。ごつごつとした質感はかつての戦いを感じさせます。

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 階段は狭く、内部は暗いのに、窓から見える外の景色があまりにのんびりとしていて、城内とは対照的です。

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塔と塔を結ぶ廊下、ハリーポッターみたい 

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教会タワー、内部は、プロテスタント仕様に白く塗られています

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お尻が冷や冷やするトイレで、下は湖

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城内にもレストランがあったので、ここでランチもできます

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全体の模型、ウォールマリアとでっぱりはシガンシナ区みたい

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  サヴォンリンナは、1323年にスウェーデンノヴゴロド国が結んだ平和条約によりスウェーデンのものとなりました。1475年にこの地にオラヴィ城の築城が開始されましたが、それを見たロシアはこの地はロシアの物だと主張し、その結果戦争となりました。 

 

 その後、何度もスウェーデンとロシアでサヴォンリンナ、オラヴィ城の取り合いとなり、19世紀に軍事的需要がもう無いとロシアが城から撤退した事により、スウェーデンへと返却されたようです。日本で言うと室町時代から江戸時代かけて、争いが続いていたのですね。

 

 ロシア国境に近接していたため、何度も町は戦火に包まれ、城は持ち主を変えました。同じ大陸に多くの国があると、旅しやすいし、様々価値観が普通にあっていいなと思っていましたが、他国が簡単に攻めてくる怖さもありました。今も町にはロシアナンバーの車が沢山走っており、ロシアとの国境の近さを感じます。

 

 城を見た時の異様な圧迫感、怖さのようなものは、この城が経験して来た人の戦いの歴史から滲み出てきたものなのかもしれません。

 

 ダンジョンから出て、町を散策していると、「ニイハオ」と一人のフィンランド人に話しかけられました。フィンランド人は話しかけると話してくれるけれど、向こうからはほとんど用事がない限りは話しかけてこないので、これはとても珍しいことでした。

 

 「日本人だよ、中国人じゃないよ」と英語で返事した所、「私、日本に22年住んでいました。日本語の本があるので、見て行ってください」と流ちょうな日本語で返答がありました。

 

 そこは、彼、イカライネンさんの画廊でした。牧師として、京都に22年住んでおり、日本でフィンランド航空の客室乗務員にフィンランド語を教えたりしていたそうです。現在はサヴォンリンナで写真を撮って、画廊で展示しているそうです。

 

 話すこと1時間余り、フィンランドについて、またフィンランド人が日本人についてどう思っているのかを深く知ることができた気がしました。京都の人の本音と建前についてずいぶん悩まされたようです。職場に私も京都の人がいたので、日本人ですらよく分からないのに大変苦労されたんだろうと共感しました。また彼の「イカライネン、また来年」という日本語ギャグは大変趣き深かったです。

 

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日本風ピースサインで記念撮影

 

 夏にはオラヴィ城で、オペラやバレエ等のイベントが開催されるらしいですし、遊覧船で湖からの城を見ることができなかったので、次回は夏に来てみたいな。イカライネンさんにもまたアイタイネン。(へたくそ)

フィンランドHEL YEAH! 旅の始まり Day1

 フィンランドと言えば、マリメッコムーミン、サウナ、北欧のおしゃれで寒い街というイメージしかありませんでした。

 

 今回、友人が行くということで、途中1日便乗させてもらい、ヘルシンキから電車で4時間の場所、サヴォンリンナにあるオラヴィンリンナ城を観に行く事にしました。オラヴィンリンナ城は、ドラクエ竜王の城のモデルとなったと言われています。

 

 ただドラクエの知識は勇者ヨシヒコで得たものしかなく、大した思い入れは無かったのですが、写真で見た湖の上に浮かぶゴツゴツとした要塞があまりにも美しく、フィンランドのイメージとかけ離れている所に、フィンランドっておしゃれな面だけでなく、骨太な面もあるのかしらと興味がわきました。

 

 旅行の下調べで思ったのは、情報量の少なさです(ハワイ比較)。日本人に大人気のハワイは、手を変え品を変え多くのガイドブックがあるのですが、フィンランドは、大体のガイドブックで「北欧」とひとまとめにされている始末。「ヘルシンキ」に絞ると多少ガイドブックが出てくるのですが、地方都市についてはムーミン関連の土地(ナーンタリ、タンペレ、ポルヴォー)やオーロラで有名な北のラップランド地方がちょろっと出てくるだけで、その他の都市については、英語のサイトやネットで情報を集めるしかありません。これが普通なんですかね?今まで甘えてたな自分。

 

 飛行機も直行便はワンワールドJALフィンランド航空のみ、しかも一日1便(時期によって増減するみたいです)。スターアライアンスで行くとしたら、どこかで乗り継ぎをしなくてはなりません。

 

 フィンランド世界遺産の一つである、「サンマルラハデンマキ青銅器時代の古墳塚」を観たいと思ったのですが、夏以外に観光ツアーがないのと、一番近くの村Lippiからの交通手段が難しそうなので、今回は見送りました。世界遺産なのに、この行きづらさ。もっと観光の目玉にと考えないのでしょうかね。フィンランドの夏以外の生活の厳しさが観光資源としての利用を後回しにしているのかもしれません。

 

 古墳にはとてもそそられるので、次回はこちらを目指してプランを立てようかとも思いました。ロンリープラネット案件です。

worldheritagesite.xyz

 成田空港でも少し驚きました。同じ飛行機に乗る仲間たちが、ちゃらちゃら、ウェイウェイしていない。乗客は、落ち着いた女性二人組や、ソロの女子、おしゃれな感じの紳士で浮かれてる感がゼロです。ハワイ便との差は明白!

 

 何だか落ち着いた大人の旅行先なのかしら、と思っていましたら、フィンランド中央駅のこれ。KISSのフィンランド公演の歓迎の意で期間限定で銅像がKISSの4人になっていたそう。

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 一応国鉄の駅ですし、「これって大丈夫なんですか」と、フィンランドの人に聴いてみたら、「多少苦情もあると思うけど、ちょっとやってすぐにとっちゃうからそんなに大騒ぎにならないんじゃない」と言っていました。そう言う問題なのかな。フィンランド人、おしゃれで真面目かと思いきやはじける時には、はじけるのかもしれません。思えば、エアギター選手権の国でしたね。

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    ちなみにいつもはこんな感じ。 真面目!

今週のお題ゴールデンウィーク2017」

不動院寄席200回 これからも楽しみ

    基本的に好きなものはシェアしません。鳥かごの鳥の様に閉じ込めて、一人で楽しんでいたい性分です。

 

    好きでヘビロテしてしまうのものは、何故か販売中止(例: スポーツドリンクのO+、近所の焼肉屋のサラダビビンバ等)になってしまう事から、秘密裏に楽しんでいる節もあります。

 

    今回の六本木不動院寄席もその一つですが、200回記念!という事で、大変おめでたいので感想を綴ってみました。毎月28日の月一回のこの会、単純計算すると約16年続く歴史ある会です。

 

    長蛇の列ができてるかもと恐る恐る向かいましたが、いつも通りの平日夜の雰囲気で安心してしまいました。

 

    談吉さんの「がまの油」でぬるっと始まり、志ら乃師匠の「子ほめ」、らく朝師匠の健康落語(志ら乃師匠のブログによりますと、"スリーピースリーピー")へと続きます。ゲストのらく朝師匠には初めてお会いしました。

 

    その経歴にびっくり。お医者様で噺家さんなのですね。お医者様なのに前座修行を46歳から始めて、今に至るとのこと。今の自分よりも上の年齢で何ら保証もない世界に飛び込んで行くなんて、驚きです。人は自ら選んで人生を進む様に見えて、実際は何か大きな力に選ばされているのかもしれません。

 

    この不動院での落語会は、らく朝師匠から始まったそうです。志ら乃師匠と入門が2週間違いの同期とのこと。仲睦まじく、服装もだだ被りです。癒される。

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    今回、らく次さんの「紙入れ」、サゲに衝撃でした。志ら乃師匠のほんわか「紙入れ」が記憶に新しく、途中まではその違いを楽しみながら聴いていました。

 

    女将さんの肉食系な所も、こんな女怖いなと同性から見て冷や冷やしてたんですが、それを凌駕する怖さ。最後の一言で、旦那さんの狂気、または特殊な性癖を勝手に感じとりました。サゲの後のこの修羅場と言うか、凍った空気をあれこれ想像してしまい、脳みそが一気にフル回転しました。

 

    落語は「えっもう一回言って」、と巻き戻したりできないので、口惜しいです。

 

    今更ながら、ここ不動院は、高野山真言宗のお寺だったんですね。1階の講堂の椅子は108席あるそうです(たまたまらしいですが)。ただ椅子自体は、教会で使用されていた物で、背もたれに聖書を置く棚があるらしいです。何故そうなったのか、経緯に興味津々です。ミステリアスな密教ぽいなと感じてしまいました。

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    そんな神聖な場所の2階で、らく次さんのセクシー写真が流出。落ちていた⁉︎のを見せていただきましたが、見ても良かったのかドギマギしました。

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    不動院寄席は、毎月28日。5月は日曜日です。最後にトークもあり、皆さんの環境も聞けて、ほっこりします。人気が出すぎて、行けなくなったらどうしようかと考えたのですが、下の講堂で聴くのも中々良いかもと考え直しました。

http://s.ameblo.jp/st-blog/entry-12269418718.html

 

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美保神社と美保関 神話の地へ 島根県出雲・松江あたりその3

 エビスと言えば、何を思い浮かべるでしょうか。ビール?ガーデンプレイ?ハワイアンショップがなぜかいっぱいある場所?

 

    今回は、七福神の一人でもある恵比寿様が祀ってある神社の話です。

 

 島根半島の東端に位置する、美保神社は大漁の神様「恵比寿様」を祀っており、全国各地にあるゑびす社3385社の総本社です。御祭神は、「コトシロヌシ」と「ミホツヒメ」で二人ともオオクニヌシの子で、異母兄弟です。

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 七福神詣でが始まった江戸時代以降に、コトシロヌシは、「大漁の神 恵比寿」としてされ、オオクニヌシの「大黒」と対をなす祭神として、広く信仰され、美保神社出雲大社とともにお参りされたそうです。

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 古事記日本書紀に比較すると、上記は新しい話ではあります。コトシロヌシオオクニヌシといった神話の神様が、時を経て七福神に流用されてしまうなんて、何だか変な話です。神様の成分の98%は人の思いでできているのかもしれません。後の2%は歴史や言い伝え、かなと恐れ多くも適当に思っています。

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野趣あふれる釣竿な絵馬たち。乱れ具合がかわいい。

 

 美保神社のある、美保関は古代より漁業や交易がおこなわれた重要な場所だったそうですが、今は、静かな漁港のたたずまいです。

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 未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選にも選ばれた漁村でもあります。

www.mihonoseki-kankou.jp

 

 青石畳通りに敷き詰められている青い石(青に見える?)は、海の色を意識しているそうです。

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遠く雲の後ろに、大山がうっすら見えます。

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 今年は、スルメイカが不漁で、美保神社の近くの店先で販売していた干しイカは、700円で販売されてました。

 

    コトシロヌシは、”事を知る”神様であり、オオクニヌシから国譲りの相談を受けた時、国を譲ることを促し、その後海中に身を隠したとされます。国を譲った後の自身の境遇について、何かを感じたからなのでしょうか。美保神社で行われる神事は、国譲り神話に由来しているもので、参加する地元の方々は神事の一年前から準備をされるそうです。

 

 この国譲りの神話は、出雲の豪族が大和朝廷に屈服した歴史を表しているとも言われており、古代ロマンが漂います。 

 

    静かな漁港の余韻に浸りつつ、だいこん島の由志園へ。閑静な庭園に突如現れる假屋崎氏の作品群。その破壊力。草月流ってすごいね。

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ばくはつ!

出雲大社 神話の地へ 島根県出雲・松江あたりの旅2

 出雲大社については、特に説明は不要でしょう。60年ごと行われる大遷宮伊勢神宮の20年ごとに行われる式年遷宮で、去年は何かと話題になりました。

 

 出雲大社は、一般的には「縁結びの神」を祀っていると言われていますが、本来のオオクニヌシは、「国作りの神」であり、直接的には縁結びの神ではないようです。多くの八百万の神々が集まるという話が、全国の神様が縁結びの相談に出雲に集まるという話になり全国に広まったという説があったり、オオクニヌシの様々なエピソードからオオクニヌシが縁結びの神になってしまったという説が散見されます。

    人の思いから神様ができてしまう、人の心の不思議に触れました。

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 本殿へ続く松の参道。

 

    神楽殿の注連縄があまりに有名で、本殿に参拝しない方々がいるほどだそう。また注連縄に硬貨を投げ入れる方々もいるそうです。神様に失礼な行為だし、注連縄が痛みますし、そもそもそんな縁起担ぎの行為は出雲大社では存在しないので、止めてもらいたいです。

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 出雲大社の参拝作法は、少し他の神社と変わっていて、ニ拝四拍手一拝です。4回手を打つのは東西南北や四季を現しているとも、二拍手を2回打っているなど諸説あります。本当の事は分からないのも、人の世の常で面白いです。

 

 かつて、NHKの番組終了後の映像として使用されていた日の丸。風がないため、全然はためいてくれません。

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 境内には、相撲の祖である出雲出身の野見宿禰󠄀(のみのすくね)を祀っている神社もあり、土俵もありました。相撲は古代には、農耕儀礼や神事、として行われていたそうです。国譲りの神話でも大国主の息子タケノミカタが、アマテラスが遣わせた軍神タケミカヅキと相撲をするシーンがあったりもします。相撲にはほとんど興味がないのですが、依然として儀式的な行為が多く残されている所もあり、日本の国技としての伝統の深さをここで再認識しました。

 

 境内には神話が元になっている、大国主の国譲りや因幡白ウサギの像がありましたが、この像、出雲大社に本当に必要なのかちょっと考えてしまいました…。余計なお世話か。 

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 旧暦10月に日本全国から八百万の神様が、集まるとされる稲佐の浜へも行ってみました。出雲へ神々を先導してくるのは竜蛇様(りゅうじゃ)で、冬の日本海の荒波に打ち上げられた背黒海蛇の事らしいです。神迎祭は、夜に行われるようでとても幻想的で少し怖そうです。この海に海蛇が沢山泳いでいると想像すると怖い。

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 神道の考えの一つである「穢れ」という概念は、とても興味深いです。静かな場所であったり、森林浴の効果かもしれませんが、神社のような場所に行くと、あたかも穢れが落ちて心が軽くなったような気がします。ただただ心落ち着く場所を、人々が感じ取って神社が建てられているような気もします。

 

 人の心で神様ができてしまうのだから、良くないことも人の心次第なのかも。大遷宮式年遷宮の様に、定期的にいるものをいらないものを区分して、すっきりさせることが、人間には必要なのかもしれませんね。

 

サンライズ出雲に乗って 神話の地へ 島根県出雲・松江あたり その1

 今年は自分の中で、日本神話の地を訪ねたいというテーマがあって、第一弾として島根県出雲、松江へ行ってきました。

 

 旅程はこんな感じです。

 

 弥生時代は、島根県辺りは大陸の文化が伝わりやすい場所だったのと、中国地方では砂鉄が多く採取できたことより、青銅や鉄等を加工する進んだ技術が高い人々が住んでいそうです。

 

 今回は行けなかったのですが、358本の銅剣が発掘された「荒神谷遺跡」や39個の銅鐸が発掘された「加茂岩倉遺跡」など古代ミステリーが残っている地でもあります。「出雲大社」はもとより、後鳥羽上皇が島流しになった「隠岐」や世界遺産に登録された「石見銀山」がある島根県、日本で46番目に有名な県だなんて信じられません。

 

 まずは一度乗ってみたかった、寝台列車サンライズ出雲から旅は始まります。東京駅22時発です。シングルB寝台の個室でした。座っているとさほど感じないのですが、横になると結構揺れるし、振動が大きいです。

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 初めて乗った寝台車なので、比較ができないのですが、他の寝台列車に比べると揺れや振動は小さいそうです。進行方向に頭を向けて寝ていると上の換気口から、冷たい風が流れてきて、風邪をひきそうだったので、逆方向に頭を向けて寝ていたら、ちょっと酔った感じになり、あまりよく眠れませんでした。

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通風口を締めればよかったのだと、朝になって気がつきました。

 

 朝6時27分、岡山駅で名物のサンライズ出雲と瀬戸の切り離しを見学に。この瞬間に立合う為に、多くのファンが7号車と8号車があるホームに集まります。7分間しかタイミングが無いので、乗り遅れないように時間を気にしつつ見学します。

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向かいのホームにも撮影してる人が。

 

 岡山駅を後にして、電車は日本海側へ向かいます。東京駅から進行方向右側の部屋だと、車窓から中国地方の最高峰「大山」、汽水湖「中海」が見えます。

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 終点「出雲市駅」は何だかがらんとしています。セブンイレブンがあるので、朝、コーヒーを飲みたい場合にはこちらで飲めます。

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    電車つながりで、旧大社駅にも立ち寄ってみました。

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 1924(大正13) 年築の駅舎で1990年に廃駅となった、JR大社駅を公開していました。純和風の真面目そうな建物ですが、屋根瓦に亀がいたり、建物内部の観光案内所の人形が怖かったり、なかなか面白かったです。

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レトロモダンで、今でも使えそうですが、全体的に傾いているような。

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人がいるのかと思ってびくっとしました。

 

    出雲の第一印象、それは人がいない…でした。ここって観光の入口ではないのでしようか。

 

 考えてもよく分からないので、寝不足、頭痛と共にいよいよ出雲大社へ向かいます。

3月渋谷らくご感想 人の優しさを思い出し、旅へと誘う

 仕事の繁忙期も終わりかけてきている3月中旬。落語へ行く時間も取れたので、渋谷らくご 3月10日(金)18時からの会の「ふたりらくご」へ行ってきました。

 

 2月に、渋谷らくご、WOWWOWプラストで仕事帰りに見ていた「替わり目」で隅田川馬石師匠にほっこりさせられ、ポッドキャストの「甲府い」で古今亭志ん八さんにほっこりさせられ、丁度この回にのみ行けそうだったので、迷うことなく仕事を早退して渋谷に向かいました。

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 志ん八さんは「抜け雀」、馬石師匠は「甲府い」で、噺に出てくる登場人物たちが一様にやさしい。ついでに噺家さんのお二人のお人柄の良さも心にしみました。疲れているな自分とこの時自覚しました。

 

 古典落語を聴くとだいたい脳内が江戸時代にトリップし、何だか旅行に行った気分になります。落語を聴くのを再開して、ほぼ1年が経ちました。初めは、純粋に大笑いできるのがいいと思っていましたが、色々な噺家さんの噺を一年聴いてきて、それもいい所の一つだけど、時にはジーンときたり、温かい気持ちになるのもいい所だなと思います。

 

 誰が裏切るのか、大どんでん返しはあるのか、犯人は誰だとか、どろどろの三角関係、トップにのし上がってやるという野心とか、はらはらどきどきとか、何かもう食傷気味の私。

 

 志ん八さんの「締め込み」もポッドキャスト配信されており、聴きました。泥棒が夫婦喧嘩を止めるために、隠れていた場所から出てきて夫婦げんかの仲裁にはいる場面で、早く逃げて!と思ったのですが、さすが落語です、大団円のサゲ。

 

 「甲府い」のラストシーンは、願ほどきと結婚の御挨拶に甲府へ向かいます。また「抜け雀」は旅のお宿での噺だったため、私の旅に出たいという今の気持ちをとても共鳴して、高めます。アニメ「鬼平」第6話の「盗法秘伝」も旅の途中の話だし、立川こしら師匠もバルセロナに行っているし、旅に出て気持ちの切り替えが必要だなと私に気が付かせてくれた回でした。

 

 疲れた心に人の優しさがしみます。

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