詰んでノルウェー、下調べなしでめぐる涙のオスロ 4/30
ノルウェー滞在、最終日。泣いても笑っても、満喫しなければもったいないということで、今日もオスロを歩き回る。
まずはオスロ中央駅 カールヨハンセン通りにある、KAFFEBRENNERで朝食を。チェーン店の様で、オスロのあちこちに店舗があった。
KAFFEBRENNER
最終日だし、残っている現金を使おうとしたら、レジのお姉さんに、「おつりがあんまり無いからクレジットカードにしてもらえるか」と可愛くと言われてしまった。カジュアルにクレジットを使用する習慣がない昭和生まれなので戸惑ったが、言われるがままクレジットで支払った。
ホテルから歩くと20分位かかってしまうのだが、オスロパスがあるのでトラムに乗った。下り坂なので王宮を通って歩くのも楽しい道のりだと思うが、お腹が空いていたのだ。
ラテとブルーベリーマフィンだったと思う。77NOK(1,014円)
ノーベル平和賞センター
お腹も満たされたので、オスロ中央駅前のトラム乗り場から、オスロ市庁舎へ向かう。昨日船に乗った場所だ。
建物は旧オスロ西駅を再利用したものらしい。中に入ると受付、ギフトショップがある。ギフトショップの奥には無料で使用できるロッカーがある。訪れた時の最初の展示が、デリケートな私にはいささかショッキングだった。平和でないと女性は人間として生きていけないなと思った。
スマホを利用したイヤホンガイドがあるので、Wifiをつなぎ使用した方が興味深く展示を回れると思う。
オスロ市庁舎
言わずもがな、毎年ノーベル平和賞の授賞式が行われる会場だ。ノルウェー人の生活や文化が壁画に描かれている。嫌な派手さを感じない、すっきりとした空間。地下には食堂があったが、一般人も入れるのかは不明だった。
2階のムンクの間と渡り廊下。木と石のデザインがとてもノルウェーっぽい気がした。
ムンクの墓
オスロで「叫び」を観ることができなかったが、敬意をこめてお墓参りにやってきた。
他にも多くの有名人がこちらに眠っているようだったが、教養が足らず分からなかった。
公園の中にお墓があるような雰囲気。ベンチで人々がゆっくりしている。日本の墓地とはずいぶん違うものだ。オープンさは谷中霊園のようなイメージかと思われる。高野山の奥の院も森の中にお墓があったが、午前中に行っても大分怖かったし、座ってゆっくりしようという気持ちも起こらなかった。育ったバックグラウンドの違いなのかもしれないが、ここはとてものどかだ。
王宮 衛兵の交代式
毎日13:30から衛兵の交代式が見られるそうなので、王宮へ向かう。どこの国でもそうだが、衛兵は大変そうだ。動かず立ち尽くしていないとならなし、不埒な観光客も寄ってくるし。衛兵は若い子が多いのは体力があるからなのかな。ノルウェーの若きイケメンたちを拝見できる。
Loly ランチ
王宮で交代式を見た後、ホテル近くのLolyでランチ。今回は外の席に通された。こちらの人は外で食事をとるのが好きなようで、あちこちの飲食店で外の席がある。私は外の席は、少し苦手だ。風でナプキンが飛ばないかとかホコリが入るのではないかと諸々気になってしまう。
サーモンバーガーを頼んだ。オスロではサーモンを食す頻度が多かったが、どのサーモンも一様に美味だ。14時過ぎに行ったため、結構な放置プレーをされたが、思いのほかのんびりしてしまった。ホテルも向かいにあるし、安心感がすごい。
水仙の鉢がたくさん置いてあるのだが、花は終わりかけらしくほとんどがしなしなとしている。
お洒落なオスロの人々達だと思うが、細かい事は余り気にしていない所もあって好き。
その後、一度ホテルに戻り、いつもの小休止だ。夕飯まで自由行動となった。友達といつも一緒というよりは、別の部屋で適度な距離感がある方が居心地がいい。
お昼寝しようかと思ったのだが、近くのスーパーを覗きに。なんてったって明日には帰国の途につくのだ。
Coop megaでブラウンチーズを購入。ヤギのミルクで作られたチーズ。まだ茶色の方しか食してないが、あまじょっぱい味だ。どんなパンにも合う。何ならホットケーキにも合う。勢いあまって二つも購入してしまったが、9月現在まだ1つのうち半分も食べていない。一つは冷凍したので、じわじわと楽しんでいきたい。
SYNNOVE(右) 42.9NOK(565円) 、
TINEFLOTEMYSOST(左) 63.9NOK(841円)
高い気もするが、いっぺんにそんなに食べるものではないので良しとした。
Yo! Sushi
最終日の晩餐にふさわしいかどうかはわからないが、ついに米が食べたくなってしまった。オスロ中央駅のツーリストインフォメーションが入っているビルにある、回転すし屋にやってきた。ガリはしょっぱかったが、サーモンはやはり絶品だった。
この場所にはフードコートやカフェ、総菜屋さん、バーなどが入っている。電車の時刻表がかけられているので、電車を待ちながらここで過ごす人も多いのかもしれない。天井が高く雰囲気がとてもいい。
前の席に座っていたノルウェー人と思われるおばあちゃん3人が、スペイン旅行の計画を話しているようだった。白ワインもあけて、大分楽しそうだ。お会計の段になって、一人のおばあちゃんが酔っていたのか、椅子に座ったまま後ろに転倒、後頭部を後ろの壁にぶつけていた。
横の二人のおばちゃんはその様子を見て、「やだ!もーーー」という感じに大笑い!倒れたおばあちゃんも、「飲み過ぎちゃったかしらね」と言う感じのことを言いながら、倒れたまま笑っている。私たちは大丈夫かとおろおろ。
そのうち一人がおばあちゃんを起して、私たちも入れた5人で目が合って、大笑いして、バイバーイと3人組が去っていった。
オスロを前向きな気持ちで満喫しようと頑張っていたが、揺り返してくる悲しみと怒りに終始苦しんでいた。それが最後のおばあちゃんたちの大笑いに救われた気がした。起こった事は変えられないけれど、認識は頑張れば変えられる。
散々な目にあって、オスロを気の向くままにうろついていたが、出会う人はみな優しく、街もオシャレで面白かった。
オスロ中央駅周辺には、カッコいいライブハウスがたくさんあったので、好きな人はナイトライフも楽しめるだろう。余談だが、担当しているお客さんの会社の本社がノルウェー オスロにある。こんな場所に会社があるのか、いい場所だとしみじみ思った。そしてその担当者たちもとてもいい人なのだ。
最後に交通系カードや何とかペイで日本でもキャッシュレス化が進んできていると思うが、オスロのキャッシュレスから比べるとまだまだだと思った。キャッシュレス化が日本では進んでないのはそれなりの事情があると理解はできる。オスロで体験したキャッシュレスは、旅行者にとっては大変便利だった。インバウンドを強化したいなら、こういう所も急いで進めた方がいいだろう。日本ではクレカが使えても、海外発行のカードは使えない店という罠もあるので、頑張ってほしい。
初日に空港でノルウェークローネに100ユーロほど両替したが、ほとんど使わなかった。使わないでも旅行はできたので、少しの滞在ならば両替不要かもしれない。チップの習慣が無いのも大きいと思った。
5/1、日本へ帰国する。この美しい空港を思い出すたびにビター&スゥイートな気持ちになる。いつかそれを凌駕するほどの素晴らしい体験をしにノルウェーに戻ってきたい。「その日まで、さようなら。またね」と心で呟いて、安心安全信頼のフィンエアーの乗り込んだ。
ここまでお付き合いくださいまして、有難うございました。大変な状況の方々もそうでない方々も少しでもゆっくりできる週末でありますように。