ぴこのねごと

さあ、つかの間の現実逃避へ。 旅とフラと時々経理の話

193回不動院寄席 落語初心者覚書

 先日、六本木不動院で行われている不動院寄席に行ってきました。

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 赤坂で仕事だったので、美しいインターコンチネンタルホテルの横を通り、泉ガーデンを通り過ぎ、通るのをためらうような細い道を通り抜けて、不動院までたどり着きました。

 

 途中、暗い道から、美しく紫色に輝く六本木ヒルズが観えました。写真を撮ろうと思ってiPhoneを構えたら、目の前がお墓だったので、見えてはいけないものが撮れてしまったら困るので差し控えました。六本木、青山、外苑前辺りは、お墓がとても多いですね。

 

 落語初心者の落語の楽しみ方は、噺を一通り聞くことなのかなと思います。知らない噺ばかりなので、オチも分からない、言葉や噺家さんの表情、表現から想像して展開していくストーリーを想像しながら楽しむ、それが初心者の楽しみ方だと感じています。

 

 もう一つ楽しみにしているのは、噺家さんの話。毒舌は、聞いててすがすがしいような。愛を感じます。

 

 今回、ENGEIグランドスラム関連の話がありました。私も放送を見ていたので、思う所がありました。円楽師匠の落語がトリだったことに感激しましたし、円楽師匠の意図通りの演目だと思いました。ほとんどのコントは飛ばして見てましたが、円楽師匠の噺には、”芸”の重みや深みを感じました。確かに「大爆笑!」という噺ではなかったので、面白くないと言われるもの分からないでもないのですが、落語を全く見ない相方が、飛ばさなかったのと、面白かったと言っていることから種類が違う面白さがそこにはあったのだと思います。

 

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 何かにつけて、批判したり、バッシングしたり、時には社会的な死を与えたり、日本は息苦しいなと思います。そんな事案に相対した時、いつも中島みゆきさんのファイトのサビが思い浮かびます。闘っていない人が闘っている人を笑う、震えながら冷たい水の中をのぼっていけと。みんな結構暇を持て余していて、つまらないんじゃないかなあ。もっと落語に行って、笑えばいいのに。いつからこんなに世知辛い世の中になってしまったんですかね。

 

 また相手の興味がない話題についていかに興味を持たせるかの重要性について、今回考えさせらえました。

 

     宝塚については敷居が高すぎて、ほとんど興味が…でもLOVEは伝わりました。歌って踊る、ミュージカルやディズニー映画のようなものについて、昔から抵抗があって、どうしても笑ってしまうんですよね…。何故そこで急に歌いだすって突っ込みたくなってしまいます。

 

 スーパーについては、始めあまり興味がなかったのですが、志ら乃師匠が主夫であるというエピソードを機に興味を持ち、特にフードスーパー青木の餃子については、非常に興味を持ちました。銀だこ持ち帰り級に、電車に乗ると周囲への影響が大きいので持ち帰りはしないようにしようと思いましたが。

 

 日常に近い所にある話題であればあるほど、興味をひきやすく、少し離れた所にあるものは、相手のレベルを考えて、惹きつけていかなければならない高度な話術が必要なんだと思いました。一方で日常の話題も、当たり前からの抜け出た新しい視点やこだわりを混ぜることが更に興味を引き付けるのに重要なことだとも思いました。

 

 畳に座布団というお席だったので、ちょっと腰にきましたが、面白かったです。談吉さんの「火事息子」のお母さんに、「シロサイ」のキムチですかねと言った時のおばあさんが見えたのは、なんだったんでしょうかね。不思議でした。談吉さんの詩集の予約をしようと思ったのですが、来月は行けなそうなので、また次回にしたいと思います。

 

 不動院寄席は、今回で193回目だったそうですが、途中のカウントが怪しいそうで、(63回が何回かあったらしい)そういう所が何とも言えない、落語界隈の味なのです。  

 

 【最後に】

 今月も、10月14日から渋谷らくごが始まります。とても気軽に落語を楽しめるので、ご興味ある方は是非。当日ふらりと行っても楽しめます。何といっても、偶数月にある創作らくごネタおろしの会「しゃべっちゃいなよ」が楽しみすぎる。志ら乃師匠もいますよ。

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 江戸時代の人たちも、もう笑うしかないっしょって落語を聴きに行ってたんでしょうかね。