らくご錬金術 発ッスる 立川志ら乃師匠と江戸さんぽ
「落語」、数年以上寝かせていた趣味の一つです。聴きに行きたいけれど、回りに詳しい人もいないし、噺家さんがあまりに多すぎて、どう切り込んでいけばいいのか、分かりませんでした。飛行機に乗るときは、落語チャンネルがあれば聴くようにしているのですが、大御所の古典落語で、かつマクラが高齢者向けだったり、長くて途中で飽きてしまうこともたびたびでした。
しかし、渋谷らくごのポットキャストを見付けて、格段に落語関連の情報が増えて、ひつじ史上初の落語ブームが遅ればせながらやってきています。初心者ですので、説明があると非常に嬉しいし、知っていると更に楽しめます。
去る8月27日に立川志ら乃師匠の「落語錬金術~発ッスる~」に行ってきました。立川志ら乃師匠の事は、シブラクのポットキャストで知りました。クーポンと割引ついてのマクラが面白く、一度噺を聴いてみたいなと思っていたので、スケジュールがあった「らくご錬金術」へ行くことにしました。 あと、あらかじめ演目がお知らせされていたので、初心者でも楽しめそうな気配を感じました。
声優 石井マークさんとの二人会だったり、場所柄だったためか、普通の落語会とはだいぶ雰囲気が違います。小さな場所で通常決められた日にやっている落語会の様に、ご近所さんや顔なじみの人たちが世間話をしているようなこともなく、ご高齢の方もあまりいらっしゃらない。ほとんどの人が一人で来ているけれども、特に知らない人と話したりはしないという空間でした。行動は、基本ぼっちなので、私にとっては非常に居心地がよかったです。
初めのオープニングトークにお二人が出てきたとき、マークさんがスニーカーだったので、鵺ファッション的なものなのかなと思っていたのですが、忘れただけということで、イケメン苦手な私も、親近感がわきました。
【感想】
初心者なので難しい事は言えないので、単純に感じたことを。
1.壺算
壺を買いに、買い物上手と思われるの源さんと行く話。源さんがクーポンの話をしていた志ら乃師匠とかぶって、もうなんか大笑いしてしまいました。出だしの源さんに買い物を一緒に行くことをお願いしている場面も、まさかの絵でびっくりしました。奥様はそんなことはさすがに言わないだろうと思って話したと思うので、想定外だったかと思います。
2.そばーん
そばどんぶりが天高く舞っている間に、江戸の事件が解決する話。冒頭のシーンが、映画のようでした。江戸の町の空に舞う、そばどんぶりが見えました。また聴きたいです。
3.子ほめ
マークさんが演じると八五郎は、今どきのちょっと語彙力の弱いチャラ男の様に見えます。江戸にもこういう子いたよね、きっと…と思ってしまいました。出囃子が、「おもちゃのちゃちゃ」で可愛かったです。
4.十四夏
まさかのいい話。タツキチ(名前うろ覚えです)のフォーリンラブ前と後の変わりようには、親分でなくてもびっくりです。おそ松さん、観てればよかったです。
ちょっと色々思い出そうとしてるのですが、落語を聴いている時の興奮具合がひどく、ただただ面白かった、笑ったという感覚しかなくて、我ながらびっくりしています。メモをとるのも無粋だし、単純にこの空間と時間を楽しみたいという欲求に身を任せていたようです。もう少し違う楽しみをするのには、時間と経験がいるようです。
落語を聴きに行く事は、見たこともない江戸の街への小旅行のようなものです。宇宙旅行に行くのは大変ですが、江戸旅行には簡単に行けます。座布団の上で繰り広げられる噺で笑ってリフレッシュなんていかがでしょうか。
立川志ら乃師匠の10月の落語会は、「新作落語横取り!」とのこと。今から楽しみでなりません。
9月のシブラクに出演されるそうですが、これは時間的にいけなそう…。10月のシブラクの創作らくごネタおろし会「しゃべっちゃいなよ」にも参加されるそうで、「そばーん」を超える素晴らしいものが出てくるに違いありません。ネタは師匠の頭の中で、熟成中のようですよ!
階段を降りれば、そこは江戸の街
おさんぽで、ちょっとそこまで、江戸の街 なんて…。有難うございました。