フラソング さんぽ 「Pua Mana」お家に名前をつけてみる?
私たちのハラウ(フラダンス教室)では、一番初めに習う人が多い、プアマナというフラソング。ゆったりとした曲の中に、フラでよく出てくるハンドモーション(手の振付)がたくさん出てきて、とても勉強になります。
プアマナと言うのは家につけられた名前です。マウイ島ラハイナにあり、海の近くのその家の周りには花がたくさん咲いていていい匂い。ヤシの木が揺れ、月がとても綺麗な場所にそのお家はあります。素敵なお家"プアマナ"はみんなに愛されているいう内容の曲です。
家に名前をつけるという習慣はあまり日本に無い感じがしますが、私は日本人で家に名前をつけている方を一人だけ知っています。
彼女の家には、名前が付いていました。ご自分の表札の横に、家の名前の表札があり、外壁にしっかりと取り付けられていました。彼女は、当時、私の勤めていた会計事務所のお客様で、児童文学の翻訳をされている方でした。「海外では家に名前をつける事は、割と普通なんですよ」と、教えてくれました。
個人の確定申告を私が担当していたのですが、ある年、資料がなかなか来ず、連絡してみましたら、病気でベットからも起き上がれない状態と言うこと。お見舞いも兼ねて、私は彼女の元に伺いました。
その後しばらくして、彼女は亡くなり、銀座の教会で呆然とした面持ちでお葬式に参列し、最後の確定申告をして、全てが終わりました。
プアマナを踊る時、いつも彼女の事を思い出しているわけでは無いのですが、死について考えてしまう、この時期なので思い出してしまったみたいです。
自分が帰る場所を愛おしく思う、この素朴なフラソングは、人をゆったりと優しい気持ちにさせます。悲しかった思い出も、何だか大切で優しい時間だったと思うことが出来るようになった気がします。
余談ですが、彼女は、大のSMAPファンでした。病床を訪ねた際も、「キムタクのお宝グッズが沢山あるんだけど、高く売れるかな、財産を旦那様に少しでも多く残したいなぁ」と、言っていました。今、このSMAP騒動を知ったら、彼女は何て言うのかな、怒るかな、面白がってしまうかな、なんてまた思い出してしまいました。
この時期はしんみりと、思い出をさんぽ。