渋谷らくご シブラクさんぽ
落語、最近少し流行っているような気がしますが、どう思われますか。
しばらく落語から遠ざかっていましたが、昭和元禄落語心中をアニメで初めて観て、落語熱が再燃しました。(ちなみにアニメ「じょしらく」には全く反応しませんでした。)
更に今月のポパイの特集で落語が出てきて、私のカラーバス効果じゃなく、流行りが来ているなと思ました。
ジャズと落語。 - ポパイ (POPEYE) マガジンワールド
これは、落語に行ってみるしかない!しかし、どうやって寄席や噺家さんを見付ければいいのでしょうか。
1.渋谷らくごとの出会い
以前少し落語を聴きに行っていたといっても、ほとんど素人でよくわからないまま、きままに寄席に行っていたので、何で調べたらいいのか、どんな噺家さんがいるのか全く分からない。ふらっと池袋演芸場や新宿末廣亭に行って、何かを観てくるという時間の余裕はないので、どうしたものかと思案していたら、とてもよい寄席を見付けました。
その名も「渋谷らくご」、渋谷の円山町の大人な場所にある、ユーロライブで毎月5日間開かれる寄席です。
現在8月の渋谷らくごが16日(火)まで絶賛開催中です!
Podcastで渋谷らくごでの「まくら」、たまに「本編」も聞くことができるので、雰囲気も事前に確認できます。Podcastでは、サンキュータツオさんが噺家さんついての説明などをしてくださるので、渋谷らくごに出演される噺家さんのことが分かり、興味が持てる噺家さんを見付けることができます。
2.創作落語
そのPodcastで初めて知ったのは、創作落語というジャンルです。これまで古典落語しか聞いたことがなかったので、え~なんか邪道じゃない?と素人判断で勝手に思っていたのですが、そんなことはありませんでした。無知もいい所です。
Podcastで、第51回滝川鯉八さんのまくらと本編を少し聴いて、「何これ、素敵」となってしまいました。ランニングしながら聞いていていたので、一人で噴き出したり、にやにやしたり不審者でした。
鯉八さんは創作落語しかされない噺家さんだそうで、落語の新たな進化の前線で活躍されている印象を受けました。落語には江戸時代の話が多いので、話の背景など理解しがたい部分(時間の単位とか働く習慣等)もあるのですが、落語のテイストそのままで、現代のお話になっています。
3.初 渋谷らくご、「しゃっべっちゃいなよ」
満を持しての8月13日(土)、「創作らくごネタおろしの会」へ行ってきました。お盆にも関わらず、席はほぼ満席です。噺家さんの詳細な感想、分析は、お詳しい人にお任せするとして、簡単な感想です。
昔昔亭A太郎さんが体調不良のため、春風亭昇々さんがピンチヒッターで出てくるという神回。前日に言われて新作の創作落語を颯爽と披露した姿は素敵でした。残念イケメンと言われている昇々さんの噺を聴けたことは、思わぬ幸運でした。
笑福亭羽光さんのアダルトな噺に大爆笑でした。この噺を共有したくても一応女子なので口にできない。もどかしいっ。鯉八さんが次の出番で、「羽光がすみません」と言っていた事にも笑ってしまった。
瀧川鯉八さんの「長崎」。始めはしんみり始まって、そのままよく分からない空気にのまれて、若いカップルの長崎旅行にどっぷり入り込んでしまいました。これはもう一度聴きたい。
彦いち師匠の「長屋革命前夜」は作りが凝っており絶品でした。一見、AKBとかけていると思いきや、先月の参議院選挙や都知事選を古典落語の登場人物ともからめられていて何度もじっくり聴きたい噺でした。もっと落語の知識があれば、と学習欲を掻き立てます。
談吉さんのシロサイは、○○県民としては、特にグッとくる内容で、まくらで、ご本人がファンタジー(メルヘンだったかも)ですと言っていたのには、ぶはっとなってしまいました。
トイレ休憩なしの2時間ぶっ続けの公演でしたが、時間はあっという間に過ぎました。最後に、彦いち師匠とサンキュータツオさんが、感想と説明をシェアしてくれたので、さらに楽しめて、次の10月の創作らくごにも来たいという気持ちになりました。
4.初心者でも安心、更にここから深まる落語愛
日本の伝統って敷居が高いものでなかなかとっつきにくい。バックグラウンドが分からないと楽しむこともできない、めんどくさいものが多いです。着物一つ着るにしても、袷だ単衣だ、訪問着だ小紋だ、季節の柄が、色合わせが、小物がって面倒くさい。でも入口さえ押さえてしまえば、知らないうちに奥深い世界を楽しむことができます。
落語もよくわからないことが多いです。どんな噺家さんがいるのか、話をするのか、どこでやっているのか。テレビではほとんど見ることができないし、そもそも触れる機会がない。
少しでも興味があるのなら、渋谷らくごのホームページからPodcastをダウンロードして、上から順番に聴いてみることをお勧めします。公演の様子も分かるし、解説も聴けるのでとっつきやすいと思います。その入り口から気になるならどんどん、ディープな世界へ向かっていけばいいと思います。
余談ですが、今とても気になっているのが、立川志の春さん( 立川志の春 公式WEB )です。そのキャリアがインパクト大です。
米国イェール大学卒業後、三井物産で勤務、その後噺家さんにキャリア変更されています。英語落語をされているということなので、近々聴きに行きたいと思っております。
それでは、また次のおさんぽでお会いしましょう。
#シブラク #さんぽ