e-Taxでラクラク申告できるのか?青色申告特別控除の適用要件が変わるので申請をやってみた
年末が近づいてくると、憂鬱なシーズンの到来だ。外資系企業の決算が集中する年始から2月にかけては、一年で最も忙しい時期だからだ。更に自分の確定申告も行わなくてはならない。
令和2年分の所得税確定申告から65万円の青色申告特別控除の適用要件が変わると聞いて、YouはShock 俺の鼓動が早くなった去年。
所得税はいくらの所得にした方が得なのか等は税理士の先生にお任せするとして、自分のことだけを考えた。
青色申告特別控除の改正
現在は、紙で申告を提出しており、適用要件を満たしているので、青色申告特別控除65万円の控除を受けている。同じ条件でに令和2年分の確定申告した場合、青色申告特別控除55万円になってしまうが、誰しもが持っている基礎控除が48万円と10万円上がるので、±0で税額に影響がない。焦ったが、増税ではないので安心した。税金の対価は無いに等しいので、脱法しない程度に安くするに限る。
65万円の控除を受けるには
よくよく資料を見ると青色控除65万円を引き続き受けられる要件がある。
このいずれかの要件を満たせば、引き続き65万円の控除が受けられるし、基礎控除も10万円増えるので、私の場合は実質減税となる。
私の場合には、売上から経費を引いた金額が65万円以上あるため、10万円控除が増えることになるので、e-taxした方がよさそうだ。高額な所得の人は、別途税理士や税務署に相談されたし。所得税はなかなか奥深いので、素人判断はやめた方がいい。
① e-Tax を利用して申告書及び青色申告決算書を提出する。
② 電子帳簿保存法に対応する会計ソフトを用いて記帳し、かつ、電子帳簿保存の承認申請書を税務署に提出する。
②は、専用ソフトの購入、申請書の提出とちょっと出費と手間がかかりそう。実際にやっている人にほとんど会ったことが無いことから推察して面倒さが推察できる。
①なら何とかできそうだ。10万円の控除のインパクトは意外と大きくて、以前税務署に聞いたところ、その人の所得によるが、所得税と地方税で1万円ずつ合計2万円位税額に差が出てくるらしい。
PCの環境も大丈夫そうなので、デジタルノンネイティブでもなんとか対応できそうだ。
出典 国税局HP
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/0019009-126.pdf
e-Taxでの申告方法はどうやるのか
e-Taxでの申告方法には現在2つの方法がある。
出典 国税局ホームページ
マイナンバーカード方式
マイナンバーカードとカードリーダーを使用して申告する方法。今現在、マイナンバーカードを発行する予定はないので、こちらはあまり気乗りしない。ただ税務署としては、こちらを普及していきたいのだろうと思う。だが、断る。
ID・パスワード方式
税務署にてID・パスワードを登録して、それを使用して申告する方法。黄色で丸をつけた部分が最もハードルが高いだろう。隙を見て税務署へ行くことができれば大丈夫そうだ。
2の方法でe-Taxするのがどちらかと言うと楽だろう。
ID・パスワード方式のための申請方法
失礼ながら都内で比較的空いていそうと、練馬東税務署へ参上した。どこの税務署でもID・パスワードを設定することは可能なので、外出先や会社、用事のついでに近くにある税務署へ行くといいと思う。
入口を入って右手の受付で用件を伝える
「e-Taxを使用するためのID・パスワードの登録をしたい」と告げると下記の番号札を貰った。番号が呼ばれるまで、DQウォークでもやるかとスマホを手に取ると、すぐに係のお兄さんが対応に来てくれた。
必要事項と暗証番号の入力
受付と同じ場所にある、こちらのPCで税務署の人立会いの下、必要事項(住所、氏名、電話番号等)を入力する。この時、自分で考えたパスワードを入力する必要があるので、事前に考えておくと焦らないかも。
本人確認
入力後、本人確認で薄ら笑いの写真がついた運転免許証を恥じらいつつ見せると、本人を確認済みとお兄さんがPCに入力し、あっという間に登録完了。ID・パスワード方式の届出完了通知書をを入手し、手続きは完了。このIDパスワードを持って、e-Taxで申告ができるそうだ。
空いていたこともあり、所要時間10分だった。
本人確認が唯一の難所だが、混んでるかもしれないが確定申告書を税務署へ持参するタイプの人はついでに登録してくるといいと思う。来年分の申告から適用なので全然間に合う。
注意事項1
マイナンバーカードとカードリーダーが普及するまでの対応だそう。いまのところ令和2年分の申告時(申告期限:令和3年3/15)には大丈夫のようだ。
<ID・パスワード方式>
「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを利用して、「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxを行う方法です。
マイナンバーカードとICカードリーダライタは不要です。
「ID・パスワード方式の届出完了通知」の発行は、税務署で職員による本人確認を行った上で発行しますので、運転免許証などの本人確認書類をお持ちの上、お近くの税務署にお越しください。
なお、平成30年1月以降、確定申告会場などで既に「ID・パスワード方式の届出完了通知」を受け取られた方は、平成31年1月からご利用いただけます。
※ マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応です。
※ ID・パスワード方式は確定申告書等作成コーナーでのみ利用できます。
注意事項2
申告ソフトで作成した確定申告書、青色申告決算書は、この方式では利用できない。マイナンバー、カードリーダー方式で申告する必要がある。税務署のe-Taxのページ内に、申告内容を直接入力して提出しなくてはならない。
注意事項3
これは不慣れなのではっきり言えないが、添付書類(源泉徴収票、年金健保の個人負担額等)、はPDFで送れるようだ。一部送付不要な書類もあるようなので(一定の要件で保存)、確認して必要なものだけを送付するとよい。
スマホで申告だと提出不要の様だが、私はスマホではしないと思うので参考までにとどめる。
3 いつでもどこでもスマホで申告
国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」では、スマートフォンやタブレット(以下「スマホ等」といいます。)でも所得税の確定申告書の作成ができます。
<スマホで見やすい専用画面>
・ 給与所得者(年末調整済み)で、医療費控除又はふるさと納税などの寄附金控除を適用して申告する方は、スマホ専用画面をご利用いただけます。
<ID・パスワード方式で手続完結>
・ マイナンバーカード及びICカードリーダライタをお持ちでない方も、スマホ等から申告書を作成し、ID・パスワード方式を利用して送信すれば申告完了!
・ e-Taxで送信すれば、源泉徴収票など書面で提出が必要な添付書類も提出不要!
(ご自宅で保管する必要があります。)・ 申告書の控えはPDF形式でスマホ等に保存!
※ ID・パスワード方式のIDをお持ちでない方も、スマホ等で申告書の作成はできますので、ご自宅のプリンタやコンビニ等のプリントサービス(有料)を利用 して印刷し、所轄の税務署に郵送等で提出できます。
※ 参考:国税庁HP「スマホ × 確定申告 スマート申告始まります!」
なお、10万円の控除を受けている人の用件には変更はないので、今まで通りの申告でよい。
最後に
個人事業主は、税金について知識があった方がいいと個人的に思う。いかに会社員が所得税、住民税について見えないようにされているのか分かるだろう。無知だと損する。
以前手伝っていた会社の顧問税理士が本当にダメな人で、支払調書が全て間違っていた。通常会社では、報酬額にのみ源泉税を課税して、交通費については立替金として税金をかけていなかったのだが、支払調書の報酬の額を報酬+交通費で作成し本人に渡していたことが分かった。
説明し、訂正をお願いしたが再発行してくれなかった。その支払調書の記載のまま素直に確定申告した人は、3月に多額に追加で納税したと考えられる。
支払調書は間違っていることも往々にしてあるので、自分がお客さんに出した請求書に基づいて申告する、または支払調書をチェック用の資料として補助的に使用できるくらいの知識を持っていた方がいいと思う。
会社の経理の経験上、源泉徴収を嫌がる個人事業主が多く見られるが、3月末に多額の追加納税することも考えられるので、請求書ごとに源泉徴収してもらった方が税金が前払されているので良いように思える。また強く主張するが、預かった所得税は税務署へ納付している。けして、会社ががめているわけではない。
手取りが減るのがいやなら0.8979で割り戻し、グロスアップして額面を増やしてもらおう。本当に税金については自己防衛のためにも学んだ方がいい。
この「最後に」の文章の意味が分からない人は、個人事業主をしないか、税理士を雇った方がいい。頑張って稼いだお金を、支払う必要のない税金と等価交換するだけだ。『無駄無駄無駄無駄無駄』とジョルノにゴールドエクスペリエンスを打ち込まれかねない。