初めての鹿児島 2泊3日 温泉ログ 霧島、指宿、桜島
はじめに
先月中旬に鹿児島の友達の家に遊びに行ってきました。丁度梅雨の合間の雨があまり降らなかったタイミングだったのでとても満喫できたのですが、その後、豪雨被害が出てしまうほど、大雨が降ると思いませんでした。皆さま、まだ梅雨は続いておりますので、くれぐれもご自愛くださいませ。
鹿児島は、自然の豊かさと荒々しさを合わせて感じることができる土地だと思いました。普段東京都内に住んでいるとなかなか感じることができない、ダイナミックな地形に驚き、かつてそこに住んでいた薩摩藩の人々に思いを馳せながら、アウトドア好きな人も、歴女も、温泉好きな人が楽しめる場所だと思います。
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伊豆へ行った時も思ったのだが、ここは更に南だし、南国の気配がより強い気がする。そう思わせたのは、植物の勢いだ。この時期になると多くの植物が茂り、緑が濃い場所が多くなる。
鹿児島の植物が茂る勢いは、東京都内の勢いとは違う気がする。例えば仙巌園の紫陽花だ。顔よりも大きい花で驚愕した。
そんな熱帯雨林のように植物が生い茂り、今もなお噴火している山々がある鹿児島、どんな温泉に入れるのか楽しみである。
指宿 山川砂むし温泉 砂湯里(さゆり)
指宿と言えば、真っ先に思い出すのは砂蒸し温泉ではないだろうか。学生時代の地理の資料集やガイドブックにも、必ず砂に埋められてニコニコ寝ている人々の写真が載っていたに違いない。夏のビーチのラブラブなカップルでもあるまいし、砂に埋もれて嬉しいものだろうかという長年の疑問に答えが出る日が来たのだ。
初めて私がその場所に横たわる日が来るのだ。ワクワクは止まらない。
開聞岳がうっすらと見える。この道を右後方より車で来たわけだが、その時にとてもラピュタ感がある景色が前方に見えるので、いらした時は是非刮目してほしい。
大人820円で浴衣代込みだ。露天風呂「たまて箱温泉」とのセット券1,130円というものもあるのだが、行った日はたまて箱温泉の休館日の木曜日だったため、開聞岳を見ながら露天風呂のコンボをキメることはできなかった。とても残念だ。
失意の中、受付で浴衣を受け取り、素っ裸に浴衣を着て早速砂浜へ向かう。砂浜へは一度建物の外に出て行く。携帯やカメラは、カゴに入れて砂浜まで持っていける。
本当は海沿いの砂に埋まって、開聞岳と海を見たかったのだが、到着したのが15時くらいだったので、海沿いの場所のパラソルを片付ける所だった。そんなわけで奥の場所に埋められた。
頭にタオルを巻かれ、砂の上に横たわる。じんわりと砂が暖かい。おじさんたちがスコップで砂をかけてくる。だんだん砂が重くなってくる。体全体が砂に埋まると、その重さが何とも気持ちいい。波の音が心地よいBGMになっている。
人は普段されないことを人にされると何だか笑ってしまうようだ。完全に頭だけ残して埋まった後、重いやら熱いやらで何だかおかしくて仕方なかった。人は砂蒸されると笑ってしまうものなのかもしれない。
10~15分目安で入るといいらしい。10分くらいたつと、お尻が特に熱くなってきた。15分経つと汗びっしょりで、浴衣がかなり濡れていた。すぐに出るのがもったいなくて、手足の砂を落とし外気で冷やしながら、お尻の熱さと相殺するという技を使って、15分ちょっと過ぎまで粘った。
水風呂として、海に入りたかった。サウナの様に砂蒸し⇔海で何往復かしたいくらい気持ちよかった。砂蒸し風呂は、一回入ったら終わりの空気感がすごくあったが、海に入ってクールダウン、水分補給、砂蒸しというターンを何度か繰り返すタイプのものはないのだろうか。
砂蒸し温泉は、砂浜の下に温泉を引き、その熱で砂を温めてるそう。伏目温泉の成分を含んでおり、神経痛・筋肉痛・関節痛・腰痛に効くそうだ。
湯上りに「すめ」で蒸した卵(50円)をいただく。「すめ」とは温泉の蒸気を利用した天然蒸し釜のことだ。125度以上の蒸気が出ているそうだ。
熱すぎてうまく殻をむけず、さらに綺麗に割れなかった。
しゅわーっと指宿サイダー(220円)も汗をかいた体に染みる。指宿市唐船峡の湧水を使用している。
岩戸温泉 霧島市国分
たまて箱温泉が休館日の為、他の温泉に入るために指宿から霧島まで戻ることにした。
指宿で開聞岳と池田湖と昭和が薫るお土産屋を確認したのち、大人一人300円という金額、銭湯気分で温泉が味わえるという岩戸温泉にやってきた。
お湯は、少しぬるっとしていてお肌によさそうな感じ。露天風呂もあり、外で風にあたりながらゆったり温泉を満喫できた。脱衣所は広いが、服等はカゴに入れるので、貴重品は入口の無料ロッカーへ預けた方がいい。ドライヤーは無料だが、2台しかないので混んでいる時は少し待つかもしれない。
温泉の入口を開けた瞬間、地元のおばちゃんに「☆△〇◎(^-^)!」と話しかけられた。お風呂の椅子が積みあがっている部分を指さしていたので、「ここに椅子あるからね!」と一見さんの私に教えてくれたような気がした。「有難うございます」と全方向的に正解だろうと思う答えをしておいた。「ここはお前が入っていい風呂じゃないんだよ!」と笑っていわれたのではなかったと信じたいが、仮に言われてたとしても私の受け答えはそんなに間違っていないだろう。鹿児島弁はちょっと耳馴染みがなく聞き取れなかった。
桜島 溶岩なぎさ公園足湯
www.sakurajima-kinkowan-geo.jp
鹿児島には足湯が点在している。空の玄関口鹿児島空港にもいきなり足湯があるのだから、その押しようには情熱を感じる。
鹿児島港からフェリーで桜島まで行き、桜島港から車で3分の場所にある足湯だ。桜島と錦江湾、船の行き来を見ながら足湯を楽しむことができる。ここは深さは30cmくらい。長ズボン(昭和感すみません)をはいていると濡れてしまう。足をまくれるような服装、ストッキングなし(膝丈だったら脱げるから良し)で行くのがいいと思う。
少し入っているとじんわりと汗が出てくる。無料なので気軽に入れる。
足湯で体があったまった後に、桜島ビジターセンターで「へ」というアイスを購入。「へ」とは火山灰のことで、黒糖と竹炭で「へ」にそっくりのアイスを作ったらしい。初め火山灰が入っているのかと思い、火山灰は食べられるんだと思ったが違うようだ。
こちらお値段1個320円というダッツを上回る高級品だ。見せてもらおうか、火山灰アイスのお味のとやらを。
美味しかった。
疑って悪かった。黒糖が小さな粒でも入っており、アイスが溶けた後に口に残り、じゃりじゃりという触感と黒糖の味を楽しめる。黒糖の優しい甘さでアイスを食べた後に猛烈にのどが渇くという事態は生じなかった。
その後、桜島観測ポイントに行った時に、少し火山灰が舞っていたようで、口の中に入った火山灰で口内がじゃりじゃりした。さっき食べたアイス、そのじゃりじゃりとした口内の感覚まで模して、製作したとすると製作者からはとてつもない桜島への愛を感じる。
おそらく3億人の人が行ったであろう、せごどん風写真(ジャンプの高さが全く足りてない)
日向山温泉 花の湯
2日目は足湯を皮切りに桜島を観光し、その後温泉を目指した。
大人500円で、温泉、露天風呂、電気風呂、足湯、サウナ、水風呂が楽しめる。ここはすごく良かった。スーパー銭湯ですかという設備で、一人で来れば、2‐3時間はまったりできると思った。
お湯は、さらっとしていて軽い感じ。そして湯舟がとても広い。露天風呂では、夜空に輝く星を見ながら入ることができる。
サウナは80度と低め、水風呂も温度高めなので、水風呂後のしゃっきり感が足りないけれど、広々していて気持ちがいい。サウナに入らずともお風呂、水風呂というコンボが決められるので申し分ない。
サウナにはテレビがついているので、熱さから気を紛らわせたい人にはいいかもしれない。個人的には、サウナでは考え事をしていることが多いので、画像も音もあまりない方がいい。
霧島温泉・旅行人山荘
大人500円、立寄り入浴できるホテルだ。硫黄の匂いがする。3日目は、午前中に高千穂の峰(1,574m)に登り、下山後その足でこちらの温泉にやってきた。途中、霧島の温泉街を通ったのだが、山中に立ち上る湯気が迫力があった。
蒸し暑かったせいか下山してから頭痛がひどくなり、薬を飲みお風呂の前にあった椅子で、15分ほどうたた寝をした。アラフォーの体力低下をなめてはいけない。今日の夜の便で東京に戻るというのにこの体たらくで、帰れるのか、私…。少ししたら復調したので満を持してお風呂へ。
女湯と男湯は入れ替るため、この日は錦江の湯が女湯だった。土曜日の14:00過ぎに入ったのだが、この時間が混んでいるピークだったようで、この後面白いように人が出て行き、広い浴場は私たちと他1人のものだった。
晴れていれば露天風呂からは、桜島が見えるそうだ。この日は曇りの為、目を凝らしても真っ白で何も見えない。お湯には湯の花が舞い、とても気持ち良い。熱くなったら外で涼み、身体が冷えたらまたお湯に入るを何度繰り返して、鹿児島の最終日の温泉を味わう。
友達は、旦那さんの転勤により、次は上海に行ってしまう。上海は驚くことに、鹿児島から飛行機で2時間の距離らしい。早くて8月中旬には引越してしまうそう。
そんな友がジョジョ5部のアニメ最終回まで観られるのかを計算していたことが分かり、面白すぎると笑ったが、海外に住むと普段何気なく日本でやっていることができなくなるのだ。ラインも使えないそうなので、ラインに頼ったコミュニケーションをしている我らが音信不通にならないように連絡手段をGmail等にしようと決められたので良かった。歳をとると友達が減ってくるので、ここは最大限に気を付けないといけない分岐だ。
そんな話をしながらお風呂から上がれば、あら不思議、あんなに重かった体が嘘のように軽い。温泉で深刻な病が完治するとは思わないが、疲労回復は確実にする。温泉は偉大だ。
駆け抜けた3日間。温泉があちらこちらにあるので、いつでも入れるように友達は車に温泉グッズを常備していると言う。普段使いの温泉なんて、そこだけ切り取れば何と贅沢な響きだろうか。
あちこちに温泉があるので、移動中もジロジロあちこち見ていたのだが、「家族風呂」という看板もかなり多かった。行った温泉にも家族風呂の料金設定があった。私には聞き慣れない単語だったが、こちらでは普通のようだ。文字通り家族で入る風呂。貸切にして、両親と子供たちでお風呂に入るらしい。
我が家には両親と一緒に風呂に入る習慣はなかったので(どちらか一方とというのはあった)、とても不思議だ。新婚で子供がまだいない二人なら何となく良いのかもしれないが、結婚後何年も経って夫と子供と風呂に入るのは恥ずかしく無いのだろうか。大学生の頃、別の友だちの家では、両親が一緒にお風呂に入ると言っていたのを思い出したので、うちがおかしいのかもしれない。
鹿児島、色々な温泉ラインナップを揃えてくれるが、クルマが無いと移動が難しいので、温泉をめぐるならレンタカーをお勧めする。
夏休みも始まりますし、皆さま事故や怪我に注意して楽しく過ごされますよう。ここまで読んでくださり有難うございました。