ぴこのねごと

さあ、つかの間の現実逃避へ。 旅とフラと時々経理の話

熊野古道 小辺路 本宮大社〜高野山へ 準備①

冬服を着てみて、一年の成長を知る(主に胴まわり)今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

旅は好きだが、登山は好きも嫌いもない。ただ山は登ったら降りてこなくてはならないし、自然みが凄すぎて少々怖さを感じる。キノコ採りで山に入り、亡くなる方々のニュースを聞くと、素人の自分がやたらめったらに山に入るものではないとも思う。そんな私が、ひょんな事から熊野古道のうち最も険しい道を4日もかけて旅するチャレンジをする事になってしまった。話の発端は、8月下旬にさかのぼる。

 

暑さも少しやわらいだある日、熊野古道小辺路を歩かないかとお誘いを受けた。熊野本宮大社から高野山へ3泊4日で登ると言う工程だと言う。

 

登山など20代前半で富士山に登った以来した事がないし、まして3泊4日で登山とは、上級者の所業ではないか。しかも誘ってくれた方とその友達2人というパーティ編成。人見知りの私が、何日も見知らぬ人と行動を共にするのは無理だと思い、断ったつもりだったのだ。

 

しかし数日後に再度誘われて、「はい、一緒に行きます」と何故か快い返事をしてしまった。基本的に、私は押しに弱いのだ。もしかしたら熊野古道へ旅に心の奥底で惹かれていたのかもしれない。

 

さて、懸念は人付き合い以外にもある。数年前怪我により、右膝の半月板が少し損傷しているため、無理をすると痛む。更に加齢による体重増加により、右膝はこれまで経験したことのない負担を強いられている(鋭意ダイエット中だ)。

 

だが一度行くと言ったら、もう引き返せない性格。まずは、敵を知り、己を知り、対策しなくてはならない。精一杯、夏を過ごしている蝉たちの声に背中を押され、私の小辺路チャレンジが始まった。

 

まずは、小辺路とはどのような道なのであろうか。

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出典

www.hongu.jp

 

熊野古道 小辺路は、紀伊半島の中央に位置する熊野本宮と高野山の二大聖地を最短で結ぶ街道である。紀伊半島の1,000m級の山々の峠を3つを越えて、徒歩で行くという。全長は約72km。単純に4日で割るならば、1日18kmの距離を4日間連続して歩くという事になる。

 

今、自分で文字にして、戦慄している。そして自分に問う、右膝よ、大丈夫なのか?と。

 

諦めるのはまだ早い。本体の足りない部分は、装備で賄うしかない。全くの素人のため、登山用具屋さんで店員さんを捕まえて聞いた。

 

必要な最低限の登山用品は、下着、雨具、登山靴だそうだ。

 

下着は特に重要で、汗冷えしないようする事が重要との事。これは後に練習で登った山で実感する事になる。ちくちくしないのならば、メリノウールがお勧め。また消臭効果もあるので、連泊での登山でも洗濯をせずに連続着用可能だ。調湿機能があるものを選ぶことが重要なので、ヒートテックは登山には不向きだ。

 

雨具は、上下が分かれているものがいい。店員さんは、雨が降ったらすぐに着られるようにフャスナーを外し、リュックの背中に入れておくと言っていた。防寒具としても着用可能だが、生地が固く、ごわごわしているので行動しにくい事もあるらしい。これからも登山をするか、不明だったため、ゴアテックス素材のお値打ちのものを購入した。

 

登山靴は、いくつか試着させてもらい、店内や階段を歩いて、足に合うものを選んだ。シリオ PF156-2は、ハイカットで、ゴアテックス素材なので雨でも濡れない。この位の柔らかさだと、登山靴と言うよりは、トレッキングシューズに分類されるそうだ。熊野古道は本格的な登山よりは道が整備されているそうなので、少し柔らかい方がいいだろうという判断だ。

sirio_2018

すごく可愛いコロンビアの靴もあったが、足に合う方を選んだ。店員さんにオシャレは靴以外ですればいいですよと、何故か慰められた。

 

その他、ストックは秋の時期には、山道に落ち葉が積もり、足の置き場が分からない事があるので、道を踏み外さないようにあると良いらしい。また足の負担を軽くしてくれる効果もある。

 

手袋は、手に寒さを感じさせないようにするために、中々に重要なアイテムとの事。手が冷えてしまうと、体全体が冷えてしまうためだ。ベースはメリノウールやフリース地のものを使用し、雨や雪の際には防水のものを上に重ねる。

 

それにしても登山用品屋さんのスタッフの皆さんは、感じがいい人しかいない。山で悪い気が浄化されているに違いない。

 

更に登山についての知識がほとんどないので、何冊か難しくなさそうな本を読んだ。

  

1. 登山入門 山と渓谷社 

登山入門 | 山と溪谷社

2. 高野山を歩く旅 山と渓谷社

高野山を歩く旅 | 山と溪谷社

3. ひとり登山へ、ようこそ! 平凡社

ひとり登山へ、ようこそ! - 平凡社

4. 悩んだら山に行け! 平凡社

悩んだときは山に行け! - 平凡社

5. 山怪実話大全 山と渓谷社

山怪実話大全 岳人奇談傑作選 | 山と溪谷社

6. 祝山 光文社

祝山 加門七海 | 光文社文庫 | 光文社

 

No.1と2は、実際に役に立ちそうな基本情報が載っている。

 

No.3と4は、恐れ多くて一人では山は登らないし、悩んでもないけれどメンタルの保ち方について特に参考になったかと思う。漫画なので読みやすい。

 

No.5と6は、完全な私の趣味だ。変なものは拾ってこない、変な場所には入り込まないという注意に役立つかもしれない。この旅で何かが起きた時には、こちらでご報告したいと思う。

 

最後に、せっかく高野山に行くのだからと、参考に映画「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」を観たが、あまり参考にはならなかった。「謎解きは座禅の後で」というタイトルにした方が良かったのではないか。染谷君演じる空海が予想以上に怪しく魅力的であったので、それをモチベーションに最後まで頑張って観た。阿部仲麻呂阿部寛が演じていた事を、アベつながりだから選ばれたのかと勘繰った。

https://www.amazon.co.jp/空海―KU-KAI―美しき王妃の謎-DVD-染谷将太/dp/B07DHWGWCL

  

かくして、情報と登山用具は少しづつ揃ってきた。次は第2弾の準備として、近くの簡単な山に登ってみることとする。実戦から得られるものも多いに違いない。

 

無事に3泊4日で高野山へたどり着けるのか。

 

小辺路は11月は紅葉がとても素晴らしいということなので、その景色もチャレンジと一緒にお届できたらいいな。

 

皆さま、明日も良き日で、ありますよう。

 

今週のお題「紅葉」