ぴこのねごと

さあ、つかの間の現実逃避へ。 旅とフラと時々経理の話

ポーランドのアメの味

2018年の1月からフリーランス経理として働きだした。開業するまでに、いくつかの段階を経て今に至るのだが、正社員歴20年弱の私からすれば、手すりのないつり橋を渡るようなとても恐ろしい第一歩であった。

 

フリーランスと正社員との大きな違いは、その契約の違いにあると思う。業務委託契約雇用契約である。その違いにより、実感として大きく変わったのが、下記3点だ。

 

1. 有給、ボーナス、社会保険料雇用保険料等が会社員特有の特典が無くなったこと

  委任された仕事に対し、成果を出すことで、その報酬を得られる。成果がなければ報酬もないので、以前より時間管理や仕事完了に対して、シビアに考えられるようになった。今から考えると会社員時代は、特典を知らないで生きていたと思う。

 

2. 所得税の確定申告

  年末調整により一年の所得計算を確定させて、税金を調整をする作業を会社がやってくれないため、自身で確定申告書を作成、提出する必要がある。レシート、領収書を必要に応じで集めるようになった。

 

3. 会社・組織への帰属意識の薄まり

  オフィスに毎日行かなくなった事が大きいかも。また仕事の成果に集中するようになったので、社内の派閥や人間関係のいざこざに巻き込まれることが激減した。半面、居場所がないような、寂しいなと思うこともまだある。

 

客観的に眺めてみると、中々のデメリットを負ってはいるような気がするが、フリーランスで働くことで、面白い体験をすることも多い。会社内での利害関係があまりないためか、色々な社内事情や業界情報、噂話等がよく入ってくる。そして自分の報酬は自分で稼がなくてはならない意識が高まっているため、多くの情報に敏感になって、情報取集癖がついてきた。 

 

例えば、アメの味一つとっても、このブログのネタになるのだから、素晴らしき情報だ。

 

その日のポーランド人のガイドさんからのお土産は、アメだった。その法人は、ポーランドの旅行会社との繋がりが多く、よく添乗員さんからポーランドのお土産をいただく。

 

よくいただくのは、薄く焼いたワッフル。2枚重ねになっていて、その間にキャラメルの様なものが挟まっていて、硬く伸びるようや噛み心地。ワッフルにはシナモンが混ざっていたりして、異国の味がする。

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さて、今回のアメは初めて見るものだ。パッケージの文字は読めず、その見た目からなんとなく味を想像する。

 

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茶色の方はココアの様なチョコの様な見た目通りの味。舐め進めていると最後にカリッとした固まりが入っていて、アメ部分が無くなった所から口でふわっと溶けていく。

 

サクマのいちごみるくの様な感じの口当たり。

 

白の方は、何だか食べたことのない味。ミルクの様な、何とも言えない味。何味なのか生まれてからの記憶から検索していたが、思い当たる味がない。

 

同僚のドイツ人の方曰く、

 

 

「これは、社会主義の味」

 

 

だそうだ。理由はない、とにかく社会主義の味らしい。

 

 

ふむ、これは社会主義味なんだ、と一瞬納得しかけたが、ん?どんな味だ?

 

この感覚は日本で生まれ育った私には全く分からない。ポーランドは民主主義の国だが、社会主義時代もあったそう。ロシアの隣でもあり、その文化が大陸を通じて、混ざり合っているのかも。そしてドイツも、ポーランドの隣。ヨーロッパ諸国とロシアとの謎の関係が何となく感じ取れるような気がした。これはフィンランドへ旅行した時にも感じた。ロシアと面した国々の葛藤と混乱がポーランドにもあるのかもしれない。

 

フリーランスで独立し、色々な分野で事業展開をしている中小零細企業経理のサポートをする。慣れないことも多いし、収入も安定しないけれど、今まで味わえなかった体験をする機会も増えた。そんな、アメとムチな日々を過ごすことになるとは、10年前には想像していなかった。人生には決まったテンプレートは無いのだ。悩んで苦しんだ先にしか、私の道は無かった。

 

異国のアメも食べていれば、いつかはその味に慣れて、趣深い味と楽しめるようになると信じて、今日もパソコンの前で電卓を叩く。

 

ちなみにホームページによれば、白は、「ラムで味つけられた滑らかなピーナッツでコーティングされたかりかりキャラメル味」だそう。和訳が下手ですみません。確かに苦手なピーナッツ味も少しするかもしれない。

 Wawel » Raczki

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#わたしの自立

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