ぴこのねごと

さあ、つかの間の現実逃避へ。 旅とフラと時々経理の話

太鼓の音は、始まりの音

太鼓の音は、何故か神聖な音のような気がする。場の空気を区切るような、体の奥の何かが呼び起こされるような、何かの始まりのような。

 

太鼓の音は、「胎動の音と同じなんですよ」と言われて、誰しもが生まれる前に聞いた事がある音に何となく神聖さや始まりを感じてしまうのかもしれないなと思った。

 

先日ご招待されて、行ってきた太鼓センター30周年イベント。

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2時間も太鼓のリズムだけで間が持つのだろうかと開園前に思ったのだが、杞憂だった。30人以上での太鼓パフォーマンス、大きな太鼓を息を合わせて代わる代わるに異なる人がたたいたり、バチをジャグリングの様に華麗に操ったり。

 

パーティのオープニングでも太鼓パフォーマンスの依頼があるそうなので、エンターテイメントとして観る人を飽きさせない工夫が散りばめられているのだ。海外公演もしているらしい。

 

所々に三味線や笛、東京音頭、ソーラン節のロックバージョンと太鼓のコラボレーションがあり、ピンでもグループでも違う味があると前のめりで楽しんでしまった。

 

和楽器のバンドや花魁ショーなどのステージでは、和服を崩したような衣装で、コスプレ感が強く好みではない。しかしこの舞台では、基本は黒タンクトップと黒パンツ、演目によって少し変わるが、衣装はすっきりシンプルなので、集中力のない私でも違和感なくステージに集中できた。

 

訪日外国人にも太鼓体験はとても人気がある。その音は、国が違えども何か懐かしいような始まりの音で、無意識に惹きつけられてしまうのかもしれない。

 

舞台はクライマックスを迎え、会場全体が大盛り上がりで終幕。こういう機会に立ち会うと、普段大人しく自己主張が少ないと言われる、我ら日本人の内側に秘めた激しさを感じる。

 

場が、騒いでもいい盛り上がってもいいと許せば驚くほどの激しさを発動させる。祭りでも成人式でも満員ぎゅーぎゅーラッシュでも、空気をくみ取って、驚くほどの盛り上がりをみせる(乗客同士のトラブルで電車が遅れる…)。

 

普段の姿との違いが怖くもあり、毎日抑圧されているのだろうと思う。日本人は、場の空気に支配されている。

 

とは言え、もう少し普段から、小出しに発散できればギスギスした日常に少し余裕が出るのではと思う。

 

太鼓センターでは、太鼓レッスンもしているのでこの春始めてもいいかもしれない?

http://www.taiko-center.co.jp/