初心者落語覚書 貴方の噺が聴きたくて
残念イケメン噺家さんとして、よく紹介されている、春風亭昇々さん。
普通にしているとニノに似ていますが、その落語は狂気、観ている人を緊張と笑いの渦に巻き込みます。ご本人もマクラでよく「なんか違う」と言われると言っていました。渋谷らくご、9/9に一人らくごに行ってきましたが、翌日、疲労感が半端なく、体調不良、これは昇々さんの落語を聴いたからだと思いました。昇々、恐ろしい子!
創作と古典を混ぜた演目、全部に昇々さんの狂気の臭いが染み付いております。感覚で適当にやってるのかなと思えるのですが、行き当たりバッタリ感も計算のうちの様な気もして、判らない所が怖い。この日はOggiの取材も入っていたようで、色々な意味で大丈夫かと勝手に心配になりました。
シブラクのPodcastで、昇々さんの「初天神」が聴けますが、お父さんも子供もキャラが濃い。こんな噺だったけと意識が飛びそうになります。また、声が何もない間に、昇々さんが顔芸等してるんだろうと思うとなんとなく不安、顔がひくひくしている昇々さんを感じて不気味です。直接観て、聴いて、面白い方だと思います。声だけだと刺激的すぎる。
今回は時間が合わずに、他の公演に行けず残念ですが、来月は新作ネタおろしの会「しゃべっちゃいなよ」があるので、楽しみすぎます。
落語は、奇抜や衣装や演出、体を張った芸、観ている人甘やかすテロップやサクラの笑い声もない。座布団の上で、肢体と扇と手ぬぐいで噺を繰り広げます。そんな噺家さんたちに答えるように、全自分を噺に集中させます。そんな時間がたまらなく好きです。すべての感覚を研ぎ澄まして、噺を聴くこと、笑うことに集中して、噺家さんの妙技に魅入る、そんなことをしていると、余計な考え事や不安がどこかへ行ってしまいます。
笑うために頭を使う、笑ってストレスが発散される、なんて平和的で自己完結できるリフレッシュ方法なのでしょうか。職場の人と飲みに行って、共通の話題や愚痴で盛り上がることより、ずっと健康的だし、想像力を養うことができます。余計なことをすべて忘れることができるので、考えなくていいこともどこかへ放出されて、ニュートラルな自分に戻ることができるような気がします。これは、フラを踊っている時の感覚と似ています。
また本来、出不精な私が落語のためにせっせと出かけるようになりました。いつも決まった場所にしか行かないのに、渋谷、新宿、神保町、谷中へ行ったりするようになりました。ミュージシャンの追っかけをしている人が、ライブが開催される全国各地、はたまた海外まで行くのと同じです。まだ東京界隈でうろうろしている段階ではありますが。
お笑いにも飽きた、いつもと違うことしたいなあなんて思ったら、落語を聴きにいくなんてどうでしょうか。先月行った、谷中はなし処では、カップルで来ている人もいました。もちろん、ひつじはソロでしたが。
フリーメイソンっぽい、後ろの旗が好きです。
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今日は、これから楽器カフェで落語を聴きに行く予定です。鯉八さんの創作らくごはもとより、小痴楽さんのダメそうな若旦那が聴きたいなあ。