おひとり参加の旅~台湾さんぽ Day2
迷子な気持ち
九ふんは、1890年に金脈が発見されて、町が栄えましたが、
徐々に資源が枯渇し1987年に閉山、その後映画のロケ地となったことで観光地として町が息を吹き返したそうです。
着いた時は、曇天、しっかりと雨が降り、町は霧に覆われていてとても神秘的に見えました。
山の表面にへばりつくように町が広がっており、
赤い提灯と入り組んだ急こう配の道、町並みは、異世界で迷子になってしまったような気分にさせます。
傘を差して散策が、余計に迷子気分を煽ります。
台湾人のガイドさんが、監督がアニメの構想を得たカフェがあるというので行ってみました。
公式に否定されているとはいえ、その説明は九ふんが舞台であること前提で行われていました。
監督がこの地を訪れて、このカフェに行き、能のお面が飾ってあるのを見付け、オーナーに聞いてみた。
そのカフェのオーナーがバレエダンサーで世界中を飛び回っている際に、能のお面をみつけ、
そのお面が気に入り、たびたび購入していたそうです。
引退後、台湾に戻った際に、そのお面を飾りにしてカフェを開いたとのこと。
日本から離れたこの地で日本の能の面を見つけて、心が動いた監督がアニメの舞台としてを九ふんをモデルにしてアニメを作成したそうです。
(お茶とお菓子のセット 1200台湾ドル)
実際に店内にその面があったが能の面というには大きすぎるような気がしました。
あたかも公式の話であるかのように、お店の人にもらった絵葉書にはばっちり記載されているし、外の看板にも記載されています。
かつて鉱山だったこの町で観光地として生き残るためには、なんでもする商魂の逞しさに、
生き残るために必死な人々の心意気を感じました。
言ったもの勝ちのような気もしますが、一歩外に出れば、郊外のこの場所のさびれた感を感じれば、不謹慎ながら仕方ないのかなあと思ってしまいました。
その町並みは360度がレトロで、不思議な町で迷子になってしまったような、不思議な何とも心もとないような気持ちになりました。